Over140

140文字では納まりそうにない文章を書くトコロ

原点。

みなさんは、「フォークダンスDE成子坂」というお笑いコンビをご存知だろうか。20代までの人はきっとわからないんだろうなぁ。

簡単に言うと、1990年代に活躍したコント師でした。

※詳細については、フォークダンスDE成子坂 - Wikipedia を参照のこと。

僕は当時小~中学生で、彼らが出ていたテレビ番組を食い入るように観ていたことを今でも覚えている。僕の中では彼らの魅力は大きく考えると2点。まずは何と言っても桶田さんのスカシの技術がハンパなかったという事。「笑い=裏切り」のお手本のような構成でワクワク感がたまらなかった。ボケのフレーズだけでなく、ボケるタイミングすらスカシてくるという、いつどこから爆弾が飛んでくるかわからないという緊張感も心を奪われたポイントでもあった。

そしてもう1点は渚さんのツッコミ力。裏切りの振れ幅が大きくなりすぎる事も多かった桶田さんのボケをツッコミで軌道修正する渚さんのセンスと瞬発力。時折奔放になりすぎるボケに振り回されるように一緒に楽しんでみたり、力技で軌道修正してみたり。非常にバランスの良いコンビだったと今もなお、思います。

そんな中、成子坂の大ファンだった僕を襲った99年の突然の解散発表と、新コンビで徐々にテレビに露出しつつあった渚さんの急逝は、辛いなんてもんじゃなかった。これでもう、「成子を諦めなきゃいけないんだな」とトドメを刺されたような気分だった。

ひっそりとTwitterを始めていた桶田さんを何年も前からフォローしていた僕。成子について語ることもなく、自身が芸人として活動することもなく、沈黙を続けていた彼がついにポッドキャストで情報を発信してくれたとあって、興奮が冷めやらない。約20年振りに桶田さんの声を聞いたけど、声質はもちろん、間のとり方みたいなものも、当時と変わらないなぁと感じて、泣きそうになった。

あの時、解散してなかったら。
解散したとしても、すぐにまた再結成していたとしたら。

今のお笑い界は、僕の芸人に対する熱はどうなっていたんだろうなぁなんて事を考えてしまいました。

下のリンクからポッドキャストに繋げられますので、興味のある方は聞いてみてください。